長女が帰ってきた!!
諸用のため、一度はアパートに帰った彼女だったが、大学がまだ春休み中で、向こうでも暇らしく、再び実家に帰って来た。
私の言うことは聞かない弟たちは、長女には頭が上がらないらしく、毎日、家に帰ると「朝とは違う光景が広がるリビング」がちゃんと掃除されて、ゴミはゴミ箱に収められていた(普通のこと?)。
掃除機をかけてくれたり、洗濯ものを干してくれたり、お皿を洗ってくれたり。
さらに次男の運動着のネームをつけてくれたり(まだつけていなかった私・・・。)、愛犬のお散歩に次男を連れ出してくれたり、近所の桜祭りに連れて行ってくれたり、次男のプリントを整理してくれたり・・・。
頼りない母以上に母親業をやってくれている。
ただ寝ることが大好きなため、お昼をお願いしていたのだが、
「お母さん、お昼に帰ってこないの?」と電話があり、
「お姉ちゃんにお願いしておいたよ。」
「お姉ちゃんは寝てる・・・。」
なんて事もあったが。
つい最近までは、弟たちと一緒にのんびりと過ごしていた彼女は二十歳になり、ずいぶん大人になった。
家の中に心強い味方を得た気分になり、私は体というより心が楽になった。
家に帰ると、庭の片隅に水仙が咲いていた。
義父が植えたものである。
角を曲がり、庭に入ろうとすると目に入る水仙。
昨年もこの水仙を見るたびに疲れが吹き飛び、温かい気持ちになった。
「余裕がない時ほど花を生けなさい」
看護師の友人が看護学校の先生に言われたと言う言葉が頭を過ぎる。
些細な事なんだと思う。
誰かの心遣いだったり、ひっそりと咲く花だったり。
そんな些細なことで幸せな気分になるのだと思う。
私って単純かな?