次男の参観日があって小学校へ行ってきた。
廊下に貼リ出されていた書き初め。
飛び出すかのように元気よく書かれた字や細く小さめのかわいい字。
それぞれに個性が現れた書き初めの展示の中に
次男の書き初めを見つけた。
ん?!
次男の書き初めの下に小さな紙が。
どこかに出展してもらったのだろう。
紙が貼られた作品は次男の他に4つあった。
そのうちの2つの作品には入選という赤い判子が押されていた。
残念ながら、次男には入選という文字はなかったが、4枚に選ばれていたことに驚いてしまった。
苦労して仕上げた「書き初め」
年末年始の休みに入った日に早々と書き初めに取り組んだ次男。
出かける予定があったにも関わらず、予定の1時間前に急に思い立って書道道具を用意し始めた。
時間がないから無理だと言っても聞かない次男。
普段はこだわりの少ない彼だが、一度決めるとそれは絶対事項。
リビングの狭いスペースに無理やり新聞紙を広げ、書き始めたのだった。
三者三様の我が子たち
長女は貰ってきた用紙を全部書いて、その中から一番よく書けたものを選ぶタイプ。
長男は最初から提出分の2枚を書いて提出するタイプ。
次男は・・・。
これが何故か失敗してしまうのだ。
とりあえず、間違えずに(上手に書くことは二の次)名前まで書けたものを出そう、ということになったのだが、最後の最後で「年」の字が上まで飛び出してしまったり、滲んで見えなくなったり・・・。
次男の隣で、手に汗を握り見守る私。
書き初めの応援は初めてだった。
「あ、もう少し上に」
「そこでさっき失敗した。気をつけて!」
「あと一文字!」
最後の一文字がちゃんと用紙の中に収まった時、私と次男は手を叩いて喜んだ。
「失敗しないで書けた一枚」が書き終わった時、次男は力尽きた。
結局2枚のうち一枚は「年」の字が上まで飛び出したものを提出することに決まった。
時間をおいて書くとか、違う日にもう一度書くとか、そんな選択肢はない次男。
とりあえず、何とか完成した作品だった。
それが選ばれていたと知り、嬉しくもあり、申し訳なくもあり、複雑な心境であったが、次男(と私の)努力の結晶である。しっかり写真に収めてきた。
うちに帰ると甘えん坊の末っ子に戻るが、学校では精一杯、時には背伸びもしながら、気を張っているのだと思う。
「今日いいことがあったよ」
帰ってくると、お話好きの次男のマシンガントークが炸裂する。
嬉しそうに話す姿が私の心をいつも癒してくれている。